Red Bull Air Race Ticket ~New York~

NY初開催を制したのはポール・ボノム 室屋選手は練習中の機体破損により、出場ならず

「Red Bull AIR RACE WORLD CHAMPIONSHIP(レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ)」の第5戦の決勝が、6月20日(日)にアメリカ・ニューヨークで行われました。レースは、マンハッタンの摩天楼と自由の女神の中間に位置するハドソン川上空で行われ、これまで3連勝中のハンネス・アルヒ(オーストリア)を抑え、ポール・ボノム(イギリス)が見事初代ニューヨーク・チャンピオンに輝きました。2位にはナイジェル・ラム、3位は地元アメリカ出身のカービー・チャンブリスが入賞しています。

決勝前日の19日(土)に行われた予選で、1分18秒18のタイムで首位に立ったハンネス・アルヒは、チャンピオンシップ・ポイント1を獲得し、決勝の朝の時点でランキング首位のボノムまであと1ポイントに詰め寄り、ボノムにプレッシャーを与える形で決勝を迎えました。

迎えた決勝当日、75,000人の観客が詰めかけた会場は、抜けるような青空ではあったものの強い風が吹き、タイトでトリッキーなニューヨークのコースでは、各選手ともに予選から更にタイムを削ることは出来ませんでした。ポール・ボノムも、予選のタイムを上回ることが出来ませんでしたが、トップ12を1分10秒09、スーパー8は1分10秒07、ファイナル4は1分10秒01と唯一1分10秒台のタイムを連続で叩き出す見事なフライトを見せました。対するハンネス・アルヒは、1回目と2回目のフライトでボノムに続けて先行されただけでなく、ボノムが回を追うごとにタイムを削ったことでプレッシャーを与えられた形となり、ファイナル4の途中、コーナーを攻め過ぎた為に翼がパイロンに当ってペナルティタイムが加算され、残念ながら4位でレースを終了しました。

優勝したボノムは、「今日のレースは自分と飛行機とレーストラックに集中することができた。レースが終わった後にこの壮大な景色をようやく楽しむことができたよ。最高の日だった。(表彰式が終わって)やっと喜ぶことができる気がするよ」とコメントしています。

一方、決勝日にパイロンヒットで涙をのんだアルヒは、「いいフライトだったよ。たった数センチの差が結果を分けてしまった。大失態を犯すよりは、こんなふうにギリギリを攻めた結果の負けだからよかった。僕より上位にいる連中にビールをおごってもらわないとね」とコメントしています。

カナダ・ウィンザーでキャノピーを破損する不運に見舞われた室屋義秀選手は、ニューヨーク大会に向けて別の機体を手配し、出場に向けて準備を進めました。しかし、ニューヨーク大会のレースエアポートに着陸した際に地面に接触させたプロペラの修理が間に合わず、今回も残念ながらレースを欠場しています。室屋選手は「ウィンザー戦に引き続き、今回もリタイアせざるを得なかったことについては大変残念に思っていますが、この機会に他の選手のフライトをじっくりと見て色々と研究することができたので、この2戦で得たことをヨーロッパラウンドに生かしてフライトしたいと思います」と語っています。

次戦のレッドブル・エアレースは、8月7日(土)、 8日(日)にドイツのラウジッツ (ユーロ・スピードウェイ)で開催されます。